【脳ドックなど各種人間ドックを行ってます】那珂川市のクリニック｜吉田クリニック

那珂川市のクリニック、吉田クリニックです。

 

本日の昼休みテレビを見ていたら、人間ドックで動脈硬化を評価する事について放送していました。

人間ドックにて動脈硬化を評価することは、高血圧症、糖尿病、高脂血症など動脈硬化のリスクがある方には是非受けていただきたいと思いますが、心臓を栄養する血管である冠動脈の石灰化のくだりについては、やや誇張が過ぎる様にも思われました。

 

冠動脈の石灰化は、動脈硬化により冠動脈に付着したプラークを見ています。プラークには、大きく分けて石灰化プラークと非石灰化プラークがあります。CTでは石灰化は骨と同じく白く見えるため、造影剤を使用しなくても石灰化プラークは見ることができます。冠動脈の石灰化プラークは、心筋梗塞のリスク因子として重要な指標であることが間違いなのですが、「冠動脈の石灰化が強い事＝心筋梗塞になりかかっている」と言うのは言い過ぎかと思います。正確には、「冠動脈の石灰化が強い＝心筋梗塞や狭心症をおこすリスクが高い」と言うべきでしょうが、テレビなのでやや誇張しているのでしょう。

 

一般的には動脈硬化は、全身の様々な血管で進行しますので、心臓の血管で動脈硬化が進んでいる場合には、脳の血管でも動脈硬化が進んでいると考えてもらっていいと思います。その他、動脈硬化が進むと起こりうる病気は、大動脈などの動脈瘤、大動脈解離、腎機能低下、脳梗塞、脳出血などが代表的なものになります。以下では、各種検査と動脈硬化に起因する代表的な疾患との関係について記載します。

 

脳MRI検査：脳動脈瘤、脳動脈狭窄、内頚動脈狭窄、脳梗塞、脳出血

頭部単純CT検査：脳出血

胸部単純CT：冠動脈石灰化、大動脈瘤

腹部骨盤部CT：大動脈瘤

造影CT検査：大動脈解離

冠動脈CT検査：冠動脈石灰化、冠動脈狭窄

心臓MRI検査：心筋梗塞

 

個々に提示している検査は、いずれも当院にて行っております。なお、造影CT検査や冠動脈CT検査は造影剤を使用します。

検査についてのお問い合わせは、お電話にてお願いいたします。検査の予約については、造影剤を使用する検査での人間ドックをご希望の際には、お電話にてお願いいたします。その他、造影剤を使用しない検査についてのご予約は、お電話もしくはWEBからお願いいたします。