【腹痛について】那珂川市のクリニック|吉田クリニック
2022/10/14
那珂川市のクリニック、吉田クリニックです。
このところ気温も下がってきて、めっきり秋の季節になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
当院では、一般内科としても診療をしておりますが、その中で腹痛の訴えで受診される方も多くいらっしゃいます。
一口に腹痛と言っても、お腹の中には様々な臓器がありますので、その原因は多岐にわたります。
今回は、その中でも皆様が良くご存じと思われる、「急性虫垂炎」についてご説明いたします。
「急性虫垂炎」と聞くと何だろうと思われる方が多いかと思いますが、「盲腸」と聞くといかがでしょうか。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、「盲腸」は病気の名前ではなく、大腸の一部分を指すものです。「盲腸」は小腸から大腸に移行する部分(「回盲弁」といいます)から、下側の部分であり、盲端となっているので、「盲腸」と言われます(一つ目の画像の矢印部分です)。虫垂は盲腸から出ている紐状の構造です(二つ目の画像の矢印部分です)。
「急性虫垂炎」は、虫垂に何らかの原因で感染・炎症が起きるために起こる疾患です。画像では原因がはっきりしない事もありますが、便が石の様に硬くなった糞石が詰まったり、腫瘍で詰まったりすることなどでも発症します。腸管内には様々な菌が住んでいますが、中には大腸菌などの菌もいますので、虫垂が閉塞し炎症が起きることで、腸管のバリア機能もだめになりますので、感染も起こってしまいます。「急性虫垂炎」はすぐに手術と思われると思っていらっしゃるかたも多いかと思いますが、「急性虫垂炎」にも程度があり、その状況に応じて治療方針が異なります。「急性虫垂炎」で怖いところが、炎症が強くなると、虫垂が破れてしまい、菌がお腹の中にばらまかれる状態(汎発性腹膜炎)になる事や、女性では右の卵巣が近くにありますので、卵巣への感染が及んでしまい、卵巣膿瘍などが起きる可能性もあります。そのため、適切に診断・治療を行うことが大事です。
症状は右下腹部を中心に発生しますが、みぞおちあたりにも痛みが出ます。診察にて虫垂炎が疑われた場合には、採血検査、超音波検査、CT検査などが行われます。超音波検査は被ばくもなく、簡便にできるため有用な検査ではありますが、虫垂は盲腸から出ているものの、固定されていませんので、様々な位置にあります。「急性虫垂炎」になると、周囲の小腸などへ炎症が及ぶことで腸の動きが悪くなり、ガスがたまることも多く経験されます。二つ目の画像の様に、周囲に腸が無いような場合では、超音波でも診断しやすいのですが、奥にあるとなかなか診断は難しくなります。その際には、CT検査を行います。CTではほぼ100%に近い診断能を有しますので、「急性虫垂炎」診断では非常に有用です。
治療は抗生剤を使用して感染、炎症を抑える場合と切除が行われ場合があります。なお、感染が強くなり、虫垂周囲に限局性の膿瘍ができた場合などでは、抗生剤などで炎症を抑えてから切除になる事もあります。虫垂が破れて菌がお腹の中にばらまかれた状況になると緊急手術です。
以上簡単ですが、「急性虫垂炎」についてご説明いたしました。当院ではCT検査、MRI検査による診療を行っています。CT検査・MRI検査による腹痛精査に関してお問い合わせはお電話にて、CT検査・MRI検査での精査をご希望の方は、WEB(デジスマ診療)もしくはお電話にてご予約ください。
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吉田クリニック
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